生保営業の修羅場

もう十数年前の話。
まとめたら長くなった・・・


新卒で会社に入って、配属されると生保営業のおばちゃんの勧誘攻撃。

最初は興味なかったけど、若いうちに入っておいた方がいいという上司の勧めもあって入ることに。

5,6社のなかで興味があったらという程度でしつこく勧誘せず、営業の人が真面目で誠実そうなA社に決めた。

加入するとほったらかしだったする営業も多いけど、A社のA田さんは加入後もほどよく顔見せして様子を見に来るなかなか素晴らしい営業さんだった。


半年後、A社と別のB社の合併が発表。

当時はまだ大規模な生保合併がなくて、自分の入っている保険はどうなるのだろう?とA・B両社の保険に加入している人はけっこう心配だった。

A田さんも情報がなかなか下りてこないなかで、判明したらちゃんと知らせて、決して加入者の損にはならないと約束してくれた。


しばらくしてB社の営業、B山さんがお昼休みにやってきて自分に耳打ち。

まだ公表されてはいないが、AB合併後はB社の保険商品が残ってA社の商品はなくなる。

また入り直しになるし、そうすると(俺)さんはもうすぐ年齢の関係で保険料が上がってしまうから、今のうちにB社に乗り換えた方がいい、と。

自分も最初は、慎重に見極めたいと断ったのだが、何回かB山さんがやってきては、早くしないと損することになる。

「私は加入者さんの損になることはしませんから」

とも言った。

あと1週間で保険年齢が上がってしまうという時に、B山さんが

「合併のよしみでA田さんには話を通しておくから、早くA保険解約してこのB保険に入らないと。もう時間がないですよ」

と、生保プランを見せながら言うので

「A田さんも知ってるなら、B社さんに変えようかな」と言ってしまった。

「じゃあA社の解約届とB社の加入届をもってきますね♪」

と帰るB山さん。

ここで運がよかったのだが、その日の業後にA田さんが近くにきたということで訪ねてきた。

ちょうどいいや、とA田さんに顛末を話す。

もちろん話通ってますよね?と。

しかしいつもニコニコ、穏やかなA田さんが般若の表情に。

「どういうことですか?」と静かに、しかし確実に怒っている様子。

普段にこやかな人が本気で怒るというのは、実は一番怖いのかもしれない。

まだ新人のペーペーで上司先輩にも甘やかされているような自分にとって、心の中は修羅場だった。

しかし本当の修羅場はその後、自分ではなく違う場所であった。


今までの経緯を詳しく説明するとA田さんは

「分かりました。とりあえず解約はひとまずお待ちください。今日のところは失礼します。」

とそのまま帰って行った。

どういう状況なのかもいまいち分からず、しかしあのA田さんが相当怒っているということにショックを受けて、だいぶ憔悴した表情だったようで、先の保険加入を勧めてくれた上司が「どうしたの?」と。

もう一度事のあらましを説明すると、

「分かった。ちょっと聞いてみよう。」

とB社営業の責任者さんに電話してくれた。

どうやら責任者さんと上司はけっこう古い知り合いらしくて、急いで確認してくれるとのこと。ひとまず待つことに。


後日、責任者さんとB山さんがやってきて謝罪。

法律違反スレスレ、というか自分が判を押していたら犯罪になっていたそうでかなり丁重に謝られた。

実害がなかったということで、B山さんはクビにはならなかったものの、半年の再研修と出入り禁止。

で、責任者さんが上司に話したことと、B山さんの代理でしばらく来た人が話してくれたから判明した修羅場。

実はA田さんが訪ねてきた日の夜、AB両社の担当区域が重なる支社同士の営業さんが集まって合併前の懇親会があったと。

(なのでA田さんは会場ホテルの近場にあったうちの会社を訪ねてきた。)

怒り心頭のA田さんは、懇親会場でB山さんを探し「どういうことなの?!」と詰め寄った。

ここでB山さんが謝れば収まったのかもしれないが、あろうことか

「なんのこと?ボーっとしてるから客取られちゃった?」
と挑発。

「あなた、お客さんだましていいの?!」

とA田さんが返すとB山さん逆ギレ。

A田さんに掴みかかり、そのまま小競り合い。

タイミングの悪いことにお偉いさんがスピーチを初めてしまった。

会場の隅の、陰になっているところで言い合いしていたのだけど小競り合いになり、そのまま周りの営業さんも巻き込んで罵りあいの修羅場状態。

騒ぎが大きくなりお偉いさんの知るところに。

双方が引きはがされて退場させられ、事情聴収。

ちょうどそこへB社責任者さんが会場について事態発覚。

上記の処分となった。


A田さんももちろん怒られたが、客のことを考えてのこと、また人柄が普段から認められていて、仕事もできたのでこれといったおとがめなし。

それでも自分のところに申し訳なさそうに謝りに来てくれたけど。

その後合併があり、自分も当時の会社を辞めて転職したけどまだA田さんとはお付き合いがある。

だいぶ長かったね。スマソ。

文にするとたいしたことないな・・・

当時新人の自分にはだいぶ事が大きくなって修羅場だったので。


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2017-07-13 18:20 : となりのキチさん : コメント : 0 :
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